議員全員協議会(県境産業廃棄物不法投棄)
「本県田子町及び岩手県二戸市の県境における
産業廃棄物不法投棄に係る原状回復」に関する
青森県議会議員全員協議会
日時:平成15年8月12日
場所:西棟8階大会議室
1.開 会  
 

・新任者挨拶(蝦名副知事、長谷川出納長)
・知事報告

2.質 疑  
  (1)自由民主党  滝沢  求 議員
    越前 陽悦 議員
    山内  崇 議員
  (2)新政会 山内 正孝 議員
    松尾 和彦 議員
  (3)公明・健政会 伊吹 信一 議員
  (4)社民・農県民連合 渡辺 英彦 議員
  (5)真政クラブ 山谷 清文 議員
  (6)日本共産党 諏訪 益一 議員
  (7)県民クラブ 鹿内  博 議員
3.閉 会  
平成15年8月12日
青森県議会議員全員協議会知事報告要旨
 本日、県議会議員全員協議会の開催をお願いいたしましたのは、本県田子町及び岩手県二戸市の県境における産業廃棄物不法投棄に係る原状回復についての考え方をご報告し、御意見をお伺いするためであります。
 まず、この不法投棄事案の状況について御説明申し上げます。
 本事案は、八戸市の産業廃棄物処理業者が埼玉県の産業廃棄物処理業者と共謀し、事業地内に不法投棄したものであります。
 これまでの調査では、
・廃棄物は、ごみ固形化燃料(RDF)様物、堆肥様物、汚泥及び焼却灰等が主体であること。
・本県側の廃棄物の推定量は、約六十七万立方メートルであること。
・現場は広い範囲にわたって、揮発性有機塩素化合物によって汚染されていること。
・一部区域にダイオキシン類に汚染された廃棄物が投棄されていること。
・現場内からの浸出水による周辺環境への影響が懸念されるが、これまでの周辺環境の水質調査の結果は、環境基準を概ね満足していること。
・現場の地盤は、難透水性であり、周囲を遮水壁で囲むことによって汚染拡散防止対策に利用可能であること。
が明らかになっております。
 また、この不法投棄が行われた現場は、馬淵川水系の上流部に位置しています。したがって、万が一、現場から汚染が拡散すれば流域の水質、土壌に及び、ひいては健全な水循環を乱す大きな問題となる事案であり、緊急の汚染拡散防止対策を含め、原状回復を早急に進める必要があると認識しております。
 このため、原状回復を進めるに当たっては、まず、現場周辺地域への汚染拡散を防止することが必要であるとともに、地域住民の水道水源として、また、本県の基幹産業である農林水産業に利用されている馬淵川水系の環境の健全な保全を目的とした対策を講じ、流域の方々の生活や農林水産業に係る環境を安全・安心なものとしなければならないと考えております。
 このような基本的考え方の下に、私は、地元の御意見や、県議会の皆様の御意見を十分に考慮しながら、原状回復方針を考えていくこととし、去る七月六日の現地視察の際に田子町長と意見交換し、また七月二十一日には地元住民の皆様との対話を実施し、御意見を伺いました。さらには、先の定例県議会の場でも様々な御質問や御意見をいただいたところであります。
 また、八月五日には地元田子町から町が集約した意見書をいただきました。
 地元住民の方々や地元関係団体の御意見は、廃棄物の全量撤去を基本とし、汚染拡散防止対策の早期の実施、風評被害防止対策の適切な実施などを求めるものでございます。
 一方、県では、岩手県と合同で学識経験者、地元住民等を構成員とする合同検討委員会を設置し、また、委員会のもとに技術部会を設置して原状回復方針等について検討いただいたところであります。その結果、
・危険性の高い特別管理産業廃棄物相当の廃棄物は、優先的に、かつ、早期に撤去すること。
・原状回復の目標としては、環境基準の達成とすべきであること。
・周辺環境への汚染拡散防止に十分に配慮し、必要な汚染防止措置を講じること。
などの御提言をいただきました。
 私としては、水道水源や農林水産業に利用されている馬淵川水系が汚染されることは、地域住民の生活や健康を脅かすものであるとの思いや、これまでいただいた様々な御意見等も踏まえ、熟慮の上、総合的に判断した結果、原状回復については、馬淵川水系の環境保全を目的とし、汚染拡散の防止を最優先することを基本方針として、不法投棄現場が周辺の土壌環境と同等となるよう原状回復対策を早急に実施したいと考えています。そのためには、廃棄物及び汚染土壌は全量撤去を基本といたします。
 撤去に当たっては、その内容を十分に情報公開しながら、再利用できるものについては、住民や学識経験者等で組織する「原状回復対策推進協議会」などにおいて協議し、住民の方々の御理解を得た上で現地で再利用したいと考えております。このことによって、流域の方々が安心、安全に暮らしていけるものと確信しております。
 現場は県境に跨っていますが、一体のものとして対応していく必要があると考えており、岩手県とも十分に連携して対応してまいります。
 また、原状回復の実施に伴い必要となる水系保全、民生安定対策等の総合的な検討を庁内各部局が連携し、一体となって取り組む体制づくりを早急に行いたいと考えております。
 なお、去る六月十八日には、本県と岩手県が連携して国に強く要望してきた新たな財政支援制度を定めた「特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法」が成立いたしました。同法の成立にあたっては県議会議員各位に御尽力いただいたところであり、深く感謝いたします。
 県といたしましては、今後、同法による国の財政支援を活用し、早急に原状回復を行っていきたいと考えているところですが、原状回復対策の実施に当たっては、大きな財政負担を伴うことや不法投棄現場のみならず馬淵川水系全体に係わる非常に広域的な問題であることから、原状回復方針の決定に当たり、この議員全員協議会において、県民を代表する議員各位の御意見を伺いたいと存じますので、何とぞよろしくお願いいたします。
 以上、御報告といたします。
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